基礎・土間床の新計算法

エネボスVer.3から基礎・土間床の新計算法に対応しました。

▶基礎・土間床の入力方法

基礎・土間床は2021年4月から計算法が大幅に変更になっています。
旧計算法も現在のところ使用できますので、エネボスでは引き続き従来の旧計算法も設定可能です)

まず、大きな違いとしては土間床等の外周部基礎壁を分けて計算します。
基礎壁は基本的に外壁と同様の計算方法で、日射熱取得量の計算も必要になります。
また、外気に接しているか、床裏側に接しているかで温度差係数が変わります。

土間床等の外周部は、線熱貫流率を計算し基礎長さから熱損失量を計算します。
土間床等の外周部は日射熱取得量の計算は不要です。

土間床外周部の線熱貫流率は大きく分けると二つの計算方法があります。
・基礎形状によらない値を用いる方法
・代表的な仕様の計算例表

「基礎形状によらない値を用いる方法」「代表的な仕様の計算例表」は省エネ基準のテキストに線熱貫流率の表がありますので、条件によりその表から数値を拾います。
ただ、新計算法では対応している工法が限られるため、断熱材が入っていてもそれを考慮できないことがあります。
そのため、断熱方法によっては旧計算法の方が有利になるかもしれません。

また、新計算法は2021年4月から使用できましたが、2022年4月1日に線熱貫流率が大幅に変更になりました。
従来と比較して線熱貫流率が6割くらいになっています。
そのため、土間床からの熱損失も6割くらいになり、外皮平均熱貫流率の計算結果に影響しますのでご注意ください。
(条件により割合は変わります)

なお、省エネ基準テキストは現時点では古い線熱貫流率のままです。
また、無料で公開されているExcelシートなども古い線熱貫流率のままのものもありますのでご注意ください。

線熱貫流率はこれらの他にもWebアプリで計算する方法があります。
ただし、現在のところWebアプリは正式版ではありませんので、提出先によっては使えない可能性がありますのでご注意ください。
エネボスでは「土間床外周」部位で「線熱貫流率入力」をチェックすると、線熱貫流率を直接入力することができます。
Webアプリが正式版になった際には、Webアプリで計算した線熱貫流率をここで入力することができます。
「線熱貫流率入力」をチェックしない場合は、上記の二つの計算法のどちらかで線熱貫流率を計算します。
どちらの計算法で計算されるかは入力の条件によります。

省エネルギー計算ソフト エネボス(フリーソフト)
2022年05月08日|ブログのカテゴリー:省エネ基準