省エネ基準入門 - 温度差係数(H)とは

温度差係数(H)とは各部位の熱損失量を計算するときに使用する係数です。
隣接する空間との温度差を勘案して、熱損失量を補正するための係数です。
そのため、隣接空間によって温度差係数は変わります。

外気に直接接している部位、または外気に通じる空間に接している部位(小屋裏、天井裏など)は、温度差係数が1です。
たとえば外気に接している外壁、天井、屋根、窓・ドアは、温度差係数が1です。

外気に通じる床裏に接している部位は、温度差係数が0.7です。
たとえば、床断熱で床裏に接している部位は温度差係数が0.7です。
また、基礎壁が外気に接している場所は1で、床裏に接している場所は0.7です。

一戸建住宅の場合、各部位は基本的に外気に接しているため温度差係数が1で、床断熱時の床裏に接している部位が0.7になります。

共同住宅で住戸に接している部位は、1~3地域は0.054~8地域は0.15です。
そのため、壁、天井、床が住戸に接している場合は、上記の温度差係数を使用します。

エネボスでは各部位の「隣接空間」を選択すると、それに合わせた温度差係数を使用して計算します。
隣接空間は、住宅の「建物形式」(戸建住宅、共同住宅)により選択肢が変わります。

 

2023年03月05日|ブログのカテゴリー:省エネ基準入門