省エネルギー基準(省エネ基準)の外皮平均熱貫流率(UA値)についてご説明します。
外皮平均熱貫流率は住宅の断熱性能を評価するためのものです。
数値が小さいほど断熱性能が高いことを表します。
地域ごとに基準値があり、寒冷な地域ほど基準は厳しくなります。
地域区分 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
基準値(W/㎡K) | 0.46 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 |
外皮平均熱貫流率を小さくするためには、断熱材を厚くする、熱伝導率の小さい断熱材を使用する、断熱性能が高い(U値が小さい)開口部(窓・ドア)を使用するなどがあります。
外皮平均熱貫流率の計算は複雑ですが、簡略的な式にすると以下のようになります。
[ 外皮平均熱貫流率 ] = [ 各部位の熱損失量の合計 ] ÷ [ 外皮面積 ]
部位とは、たとえば外壁・天井(屋根)・床・土間床・窓・ドアなどです。
外皮面積は各部位の面積の合計です。
熱損失量の簡略式は以下の通りです。
[ 熱損失量 ] = [ 面積 ] × [ 熱貫流率 ] × [ 温度差係数 ]
温度差係数は部位の隣接空間によって変わります。
たとえば外気に接しているときは1に、床裏に接している場合は0.7です。
熱貫流率(U値)は部位の断熱性能です。
熱貫流率は断熱材の種類と厚さ、または開口部の仕様などによって変わります。
土間床は通常の部位と計算方法が異なります。
熱貫流率の計算方法は複雑なので別途解説する予定です。
エネボスでは外皮平均熱貫流率は、各部位の面積、断熱材の種類と厚さなどを設定することで自動で計算されます。
そのため、実際には計算方法を理解し暗記する必要はありません。
計算結果を説明するときや性能アップを検討するときのために、おおよその計算方法を理解するだけで十分です。