エネボス入門 - 充填断熱の住宅を入力する

充填断熱の住宅の場合は柱と柱などの間に断熱材が入ります。
そうしますと柱などの木材は断熱材を貫通する形になります。
木材は金属などと比較して断熱性能が高いのですが、断熱材と比較すると断熱性能は低くなります。
そのため、断熱材を貫通する木材がある場合は、これを木材熱橋として考慮しなければなりません。

本来であれば、柱などを一本一本分けて計算(詳細計算法)しなければなりませんが、この方法ですと計算量が非常に多くなってしまいます。
そのため、省エネ基準では木材と断熱材の面積比率から計算(面積比率法)してもいいことになっています。

エネボスでは詳細計算法でも面積比率法でも計算することができます。
ただ、充填断熱の木材熱橋は面積比率法で計算するのが一般的です。
面積比率法で入力した方が入力項目も大幅に少なくてきます。

面積比率法で入力する場合、最も簡単なのはエネボスに最初から登録されている「設計仕様」を利用する方法です。
たとえば外壁の設計仕様には、あらかじめ「充填断熱-軸組構法」「充填断熱-枠組壁工法」が登録されています。

設計仕様リスト

 

住宅が軸組構法であれば「充填断熱-軸組構法」を、枠組壁工法であれば「充填断熱-枠組壁工法」を利用します。
ここでは軸組壁工法として話を進めていきます。

例として外壁の設計仕様を設定します。
外壁の設計仕様リストにある「充填断熱-軸組構法」をダブルクリックしてください。
設定を開きます。

設計仕様の定形の入力

 

設計仕様の詳細な入力方法についてはこちらをご参照ください
▶設計仕様の入力方法

ここでは変更箇所のみ説明いたします。

断熱材

ここで外壁に使用する断熱材を選択します。

厚さ

断熱材の厚さを入力します。

設定が終了したら「OK」ボタンをクリックしてください。
後は外壁の設計仕様リストで、今登録した設計仕様を選択し、「設計仕様選択」ボタンをクリックしてください。

設計仕様を選択

 

外壁部位の「設計仕様・材料」が選択されます。
これで軸組構法の木材熱橋を考慮した計算を行うことができます。

さらに設計仕様を追加したい場合は、設計仕様リスト上部にある「+定形」ボタンをクリックしてください。

これで自分で使用する設計仕様を登録できましたので、次回からはこの設計仕様を選択するだけで済みます。

今回は充填断熱の軸組構法についてご説明しましたが、設定方法は枠組壁工法でも同様です。

省エネルギー計算ソフト エネボス(フリーソフト)

 

2022年02月07日|ブログのカテゴリー:入門