鉄筋コンクリート造(RC造)の線熱貫流率

鉄筋コンクリート造等における熱橋の線熱貫流率は、当該熱橋の断熱補強の有無、形状及び室の配置等に応じ、表1で定める値を用いることができる。

表1 鉄筋コンクリート造等の構造熱橋部の線熱貫流率

外気3 室内1

境界の組合せ 構造熱橋部で取り合う
面の組み合わせ
構造熱橋部の特徴 線熱貫流率𝛹𝑗(W/mK)
断熱補強
仕様1
断熱補強
仕様2
断熱補強
なし
内断熱面と内断熱面 構造熱橋部は生じない -
外断熱面と外断熱面 壁式等 0.55 1.00 1.05
壁式等以外 0.60 0.60 1.80
内断熱面と外断熱面 壁式等 0.20 0.60 0.70
壁式等以外 0.30 0.85 1.40
内断熱面と内断熱面 構造熱橋部は生じない -
外断熱面と外断熱面 壁式等 0.50 0.85 0.85
壁式等以外 0.80 0.80 1.20
内断熱面と外断熱面 壁式等 0.35 0.70 0.85
壁式等以外 0.30 0.70 0.75


外気2室内2

境界の組合せ
構造熱橋部で取り合う
面の組み合わせ
構造熱橋部の特徴 線熱貫流率𝛹𝑗(W/mK)
断熱補強
仕様1
断熱補強
仕様2
断熱補強
なし
内断熱面と内断熱面 壁式等 0.65 0.90 1.10
壁式等以外 0.85 1.15 1.60
外断熱面と外断熱面 壁式等 0.65 1.05 1.10
壁式等以外 1.10 1.10 1.60
内断熱面と外断熱面 壁式等 0.65 1.00 1.10
壁式等以外 0.95 1.50 1.65
内断熱面と内断熱面 壁式等 0.65 0.90 1.10
壁式等以外 0.85 1.15 1.60
外断熱面と外断熱面 構造熱橋部は生じない -
内断熱面と外断熱面 壁式等 0.65 1.00 1.10
壁式等以外 0.95 1.50 1.65


外気1室内3

境界の組合せ
構造熱橋部で取り合う
面の組み合わせ
構造熱橋部の特徴 線熱貫流率𝛹𝑗(W/mK)
断熱補強
仕様1
断熱補強
仕様2
断熱補強
なし
内断熱面と内断熱面 壁式等 0.85 1.10 1.15
壁式等以外 1.20 1.80 2.00
外断熱面と外断熱面 構造熱橋部は生じない -
内断熱面と外断熱面 壁式等 0.55 0.85 0.90
壁式等以外 1.00 1.55 1.70
内断熱面と内断熱面 壁式等 0.85 1.10 1.15
壁式等以外 1.20 1.80 2.00
外断熱面と外断熱面 構造熱橋部は生じない -
内断熱面と外断熱面 壁式等 0.55 0.85 0.90
壁式等以外 1.00 1.55 1.70

表1において断熱補強仕様1とは表2に定める仕様、断熱補強仕様2とは表3に定める仕様の断熱補強を行っている場合をいう。

表2 地域の区分等に応じた断熱補強仕様1

断熱工法   断熱補強の仕様  地域の区分
1、2 3、4 5~7 8
内断熱  断熱補強の範囲(mm) 900 600 450
断熱補強の熱抵抗の基準値(m2K/W)  0.6
外断熱  断熱補強の範囲((mm) 450 300 200
断熱補強の熱抵抗の基準値(m2K/W) 0.6 


表3 地域の区分等に応じた断熱補強仕様2

熱橋部の形状 断熱補強の部位・仕様 地域の区分
1、2 3、4 5~7 8
熱橋部の梁、柱が室内
側に突出している場合
床面 断熱補強の範囲(mm) 500 200 150 125
断熱補強の熱抵抗の基準値(m2K/W) 0.4 0.1 0.1 0.1
壁面 断熱補強の範囲(mm) 100
断熱補強の熱抵抗の基準値(m2K/W) 0.1
熱橋部の梁、柱が室外
側に突出している場合
床面 断熱補強の範囲(mm) 200 75 50
断熱補強の熱抵抗の基準値(m2K/W) 0.2 0.1 0.1
壁面 断熱補強の範囲(mm) 150 75 50
断熱補強の熱抵抗の基準値(m2K/W) 0.2 0.1 0.1
熱橋部の梁、柱が室内
側、室外側いずれにも
突出していない場合
床面 断熱補強の範囲(mm) 200 100 75
断熱補強の熱抵抗の基準値(m2K/W) 0.2 0.1 0.1
壁面 断熱補強の範囲(mm) 200 75 75
断熱補強の熱抵抗の基準値(m2K/W) 0.2 0.1 0.1

表2及び表3において断熱補強の範囲とは、壁、床等が断熱層を貫通する部分からの断熱材の補強設置寸法とし、柱及び梁等(地中梁等の著しく寸法の大きい部位を除く)は取り付く壁又は床の一部として取り扱うこととする。