省エネ基準入門 - 冷房期・暖房期の平均日射熱取得率(ηAC値、ηAH値)

外皮平均熱貫流率(UA値)の計算方法について説明しましたので、ここからは冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)、暖房期の平均日射熱取得率(ηAH値)の計算についてご説明します。

平均日射熱取得率は冷房期暖房期の両方の計算をしなければなりません。
そのため、同じような計算を係数などを変えて二度行う必要があります。
基準値は冷房期にしか設けられていませんが、暖房期は一次エネルギー消費量を計算するときに必要になりますので冷房期と暖房期の両方計算します。

まず、平均日射熱取得率の計算では外皮平均熱貫流率で計算した項目を利用できます。
たとえば以下の項目を利用できます。

・熱的境界の確認
・部位分け・方位分け
・面積の計算
・熱抵抗の計算
・熱貫流率の計算

本来外皮平均熱貫流率では方位を分けて計算する必要はありませんが、面積計算が二度手間になりますので、通常外皮平均熱貫流率も方位分けして面積を計算します。

窓以外の部位は各部位の熱貫流率から日射熱取得率を計算しますので、これも外皮平均熱貫流率で計算した数値を利用します。

平均日射熱取得率の計算で時間がかかるのは、窓の日射熱取得率の計算です。
窓の日射熱取得率は複雑です。

次回から平均日射熱取得率の計算についてご説明いたします。

2024年02月12日|ブログのカテゴリー:省エネ基準入門